羽月莉音の帝国
革命部。それは、お金を稼いで、その果てには建国しちゃおうぜ!という見るからに怪しい部活だった。だが、羽月巳継の幼馴染・羽月莉音がその部の部長で、当然のように巳継、そして同じ幼馴染の折原沙織、春日恒太は入部することになった。だが、初めの仕事はなんと「借金返済」で……
経済小説にしてはキャラクター性に頼った商売をしすぎだと思ったけれど、1つの物語としてみるのなら悪くない。個人的には、どこまでも不憫な貧乳美少女・沙織が可愛かったです。
革命部とはいったものの、まずは金を集めなければならず、そして金を集めて商売するためには資本金が必要。という理屈でパソコンなどの部品を借金で揃えた莉音から出された初めの仕事は、1ヶ月に267万円返済。無理だろ!と突っ込みたくなるのは巳継だけではないのですが、莉音の初めは手広く、次は狭くの商売は何だかんだで上手かった。
革命部に元からいた柚先輩のまったく利益にならない自販機から始まり、結局は沙織の美少女っぷりを生かしてモデル業というところが、ちょっとキャラクター性に頼りすぎじゃないかと思った所以なのですが、その過程は面白かったです。モデル業にしても、特化していくにあたって必要な作業がきちんと書かれており、どんどんと膨れ上がっていく仕事がリアルでした。まあ、普通の高校生はそんなことできないだろうといし、結果的にハイスペック集団ではありますが。
それにしても、沙織が可愛い。貧乳を気にしているところもさることながら、巳継に対する献身的な態度が涙を誘う。なのに巳継は典型的鈍感タイプで、沙織の気持ちに気付けないんですよね。美少女といえども恥ずかしがりやで、本当はモデルなんかできるはずもないのに、巳継の為に革命部に所属し、巳継の為に我慢してモデルをやる姿が健気すぎました。よって、私は莉音より沙織派です。頑張れ沙織。
莉音の建国目的は、予想以上に壮大で、正直巻き込まれた側からするとはた迷惑じゃないかとも思ったけど、そうは思わないあたりが幼馴染なんでしょうかね。そういう絆に憧れます。ただ、国家レベルのお金を稼ぐまでにはまだまだやるべきことが多そうですし、これからどうなることやら。
今回はあんまり活躍していなかった恒太や柚先輩の商業の行く末、ライトノベルとしては珍しいジャンルの末路を楽しみにしています。今出てるのは5巻くらいまでだったかな。ゆっくり読んでいきたいと思います。
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羽月莉音の帝国 (ガガガ文庫) 著者:至道 流星 |
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