白と黒のバイレ 白き、時の流れにのせて
魔王・マルディシオンの呪いによって、人の3倍で若返る呪いをかけられた王女・ブランカ。その呪いをとくために1年半禁書を探し回るが、有力な手がかりは得られなかった。思い立ったブランカは魔力が通じない護衛・セロをつれて、自らの婚約者がいるフラマ王国へと向かうが……
想いあいながらも、その立場ゆえに想いを口に出せない男女というのはもどかしいものですね。セロとブランカのやり取りにニヤニヤしつつ、お国問題にはピリッとさせられました。
そもそもの問題として、自国にかけられた呪いを解いたことでマルディシオンに目をつけられ、ブランカ自身が呪いをかけられてしまったのにもかかわらず、何を責めるまでもなく前を向く姿がカッコいいのだけれど、少し寂しい。王女という肩書きに縛られ、淡い恋心でさえも思い通りにできないというのは辛いものがありますね。そういう辺りをわかってくれる侍女のリリアナがいてくれてよかった。まあ、本当の意味で王女の恋模様をリリアナが応援してくれるかは微妙なんですが、きっと彼女なら王女の幸せを願ってくれると思います。
セロもセロで、複雑な心を抱いているのがなんともまあ。自らの身分をわかっているから手は出せないけれど、若返っていくブランカにどうしようもなく惹かれる自分もいる。初っ端から相思相愛なのに状況がそれを許さないどころか、今度はマルディシオンなんていうお邪魔虫も乱入してくるのだけれど、彼自身も憎めないんですよね。彼の呪いのせいで全てが始まっているとはいえ、どこか無垢な雰囲気とアンバランスな美貌にクラッときます。
人形劇を見て、自分の呪いがセロのキスで解けたりして?なんていう可愛らしい想いを抱きながら、直ぐに「命令」によってそんなことはしたくないと悩むブランカがいじらしい。また、その様子をみてクラッとするセロが罪深い……確かに世間一般で見たら、12歳はロリに入りますねそうですね。いつか一線を越える時が来るかもしれないと楽しみに待っています。
フラマ王国に向かう途中で海賊に遭遇したり、誘拐されたりと呪いとは別なところでも波乱続きだったわけですが、最後に真相の2人が話している場面は冷え冷えした。賢き姫君が陰謀を突き止めてくれるといいんだけど、どうなることやら。マルディシオンとの関係もこれからどうなっていくのか気になりますね。
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白と黒のバイレ 白き、時の流れにのせて (角川ビーンズ文庫) 著者:瑞山 いつき |
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