シスター・ブラックシープ 悪魔とロザリオ
16歳の誕生日、悪魔に無理矢理指輪を嵌めさせられ「妻」になる契約をさせられた助祭・コンスタンティン。彼女は善行をすると石の色が薄れて壊れるという指輪を壊すことで契約を破棄しようと、正体を隠して伝説の聖女「黒い羊」として善行を重ねようとした。だが、そんな時に悪魔を追う司祭が彼女の前に現れ……
コンスタンティンという強気でカッコいい女性が周りをグイグイ引っ張っていくのが愉快で、でも少し見える彼女の弱さにも惹かれてしまう。周りの男性陣との関係も含めて、次が楽しみになる話でした。
悪魔の花嫁という運命から逃れようと男装して助祭にまでなったものの、運命からは逃れられなかったときにコンスタンティンが迷わず猫(となった悪魔)を聖水に漬け込んだのには笑った。そして聖職者でありながら、夜遊び大好き、というか善行なんて出来るか!と破天荒な性格が面白く、黒い羊となって合法的に悪い奴をやっつける時に伝わってくる爽快感がヒロインとしては斜め上な形で好きだった。
一方、彼女を花嫁にしよとする悪魔の方も、コンスタンティンに惹かれているのかと思いきや、それはあくまでも容姿などの表面的な部分でしかなく、本当の意味で人を愛する事を知らない、そしてそれを別になんとも思っていないので突拍子もないことを言ってくるので、コンスタンティンとの会話にはニヤニヤしてしまう。初めは魔力が戻ればどうにでもなると思いながらも、次第に自分につれない態度をとり、離婚離婚と騒ぐ彼女にイライラする。あー、なんて可愛いんだこの悪魔は。愛されることが当然で、それを疑問にも思っていなかったという傲慢さが簡単に覆される様子を見るのは愉快だった。
この2人だけでも面白いんだけれど、そこに悪魔を追ってきた司祭・ユリエルが現れ、そののんびりとした雰囲気にコンスタンティンも初めは悪魔の言うことを信じていなかったものの、黒い羊として彼と対立することになり別の一面を見てしまい、でも次の朝には「司祭と助祭」に戻らなければならない……彼女が人知れず抱えていくものの1つがほんのり示されるのが可哀想だった。そしてその他、彼女の周りの男性陣も彼女が女だと知ったときにどんな反応を見せてくれるのか期待。
そして最後にコンスタンティンがみせた大切な「想い」には胸がぐっとした。ある意味人一倍素直じゃない彼女が自分自身の道をこれから見つけていけますように!
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シスター・ブラックシープ 悪魔とロザリオ (角川ビーンズ文庫) 著者:喜多 みどり |
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