ベン・トー6 和栗おこわ弁当
半額弁当をとることに命をもかける、「狼」と呼ばれる人々のバトルロイヤル。その狼の1人・佐藤洋は、着々と実力を重ねながら、ある特殊なスーパーで半額弁当に出会う。あの氷結の魔女・槍水仙をしても取れなかった半額弁当を取ってみたいと佐藤が願う一方で、学校は文化祭が近づき、その文化祭に槍水の妹が来るという。槍水が友人のイベントにかりだされて、代わりに面倒を見ることになった佐藤。だが、その彼女が、何とスーパーに行ってみたいと言って……
文化祭と新たなるスーパーでの争い。2つの大きな話がとても上手く絡み合っていて、でも完璧すぎる文章というわけではなく、佐藤の馬鹿さ加減が滲み出ているからすらすらと読めてしまい、気付いたら読みきってしまうという恐ろしい罠。そして、相変わらずお弁当がおいしそうだから、狼達と一緒に私も自分の空腹感と戦いました。
半額弁当争いでは、槍水先輩が取れなかったお弁当を取ってみたいとひそかに燃える佐藤の青春臭さにニヤニヤしたり、新たなる敵・山木柚子との攻防にハラハラしました。この山木は、あるスーパーにしかいないという特殊っぷりで、それがまたお話の終盤でちょっと意外な結末を見せることになるんだよね。彼女は、ある意味半額弁当の争い以上の戦いに身を投じてしまって、今後それがどうなるかが楽しみ。
それで、その槍水が取れなかった弁当が出るスーパーは、少し高級志向の場所で、それゆえにそもそも半額弁当が出にくい+槍水が取ろうとしたその時は、ちょうどスルーアという、文化祭前の用意にお弁当を買う学生につられて、半額になる前にお弁当に手を伸ばしてしまう狼達が出てしまうときだったので、まあとても難しい時期だったがゆえなのですが、お姉ちゃん大好きな妹・茉莉花はまだ幼いこともあって、それを上手に理解することができず、ただ「強い姉が負けた」のだと、それだけを噛みしめてしまったのが悔しくもあり、でも1番辛い思いをしているのは槍水なんでしう。
槍水自身も妹が可愛くて可愛くて仕方がなく、妹の前では常に強い姉でいたいと思い、妹もそれを信じる。だからこそ、妹は「負けた」姉が信じられず、ならばもう1度戦ってきて欲しいと願う。いくら特殊な場合でも負けたことにかわりはない槍水は、弁解ができず、でも状況が、半額弁当を取りにいけるものではない……そんな複雑な関係性に身悶えした。
一方、文化祭では、あやめと一緒に遊んだり(いつもどおり、お財布代わりにされたともいう)、みんなで白粉が脚本を書いた劇を見に行ったり、普段スーパーで戦う狼達が出すお店に行ってみたりとみんなで騒ぐのが楽しいことの象徴となっていました。でも、その一方、クラスメイトから無茶振りで脚本を押し付けられた白粉が、何とか状況を打破しようと頑張る姿、でもそれを要領の良い嫉妬で横取りされ、そんな中で、自分はみんなに笑ってもらえればそれでいいとそんな風にいうのがとってもかっこよかった。白粉の頑張りは目立たないながらも、ちゃんと普段一緒の仲間はわかってくれるはず。普段は、佐藤を怪しい目で追いかける彼女ですが、そんな中に存在する芯の強さというものがとても印象的でした。
そして、最後に文化祭と半額弁当争いが1つにまとまり、その中で見せた槍水の決断といったらもう、本当守るべきものがあると人は強いということをつきつけられた。最後の弁当はきっと凄くおいしかったろうなあ。
地味に、金城先輩帰還フラグもできたことだし、次も楽しみでしょうがない。
……とか、普通にしめるのも何だかしゃくなので、白粉先輩の努力を追う形で、金城×佐藤ですねわかりますとかいってやる! ガチムチよりか、美形×平凡派なので、金城×佐藤=最高の萌えです。金城←佐藤と思わせといて、金城→佐藤で体のk(あまりに続きが酷くなりそうだったので、強制終了)
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ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (集英社スーパーダッシュ文庫) 著者:アサウラ |












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